一九世紀後半、江戸幕藩体制を崩壊させ、中央集権統一国家の建設と日本資本主義形成の起点となった政治的・社会的変革の過程。始期あるいは終期をめぐって諸説があるが、狭義には、1866年の薩長連合に始まり、67年の大政奉還・王政復古宣言、68年の戊辰(ぼしん)戦争を経て明治政府の成立に至る政権交代とそれに起因する諸政治改革をいう。
明治維新は日本が近代国家に発足して大きい役割を持っていると思う。19世紀のアジアで、なぜ日本だけが欧米列強と対抗する国までに成長できたのか。それにも皆さんが関心を持っている。今わたしはまだ結論ができないが、興味にある皆さんもそれを探求してみよう。
1867年,大政奉還で江戸幕府がたおれると,王政復古の大号令が出され,翌1868年,五箇条の御誓文*によって新しい政治の方針がしめされた。明治新政府は,版籍奉還*や廃藩置県*によって,天皇を中心とする中央集権国家のしくみをととのえ,四民平等の政策で古い身分制度を廃止した。また,富国強兵・殖産興業の政策によって,近代的な軍隊を誕生させ,近代産業の育成をはかり,地租改正*によって財政の基礎を確立した。
こうした政府の一方的な改革に対して反発がおこり,農民一揆や士族の反乱などあいつぐが,1877(明治10)年の西南戦争の平定で,明治維新はいちおう完成された。封建制度がくずれ,資本主義発展の基礎がきずかれ,文明開化の動きが高まる中で,明治維新は近代日本への出発点となった。